(学校が休校中の時のお話です。)
4月下旬になって
子供達はコロナ休校、僕はコロナ休業となってしまった。
まさか、こんな事態になってしまうとは
誰も思っていなかった筈だ。
朝起きて子供達は学校に行く訳でもなく、僕も仕事に行く訳でもない。
先の見えない長い休み。
長い休みには何処かに出掛けたりもしたくなるが、今回はそれも出来ない。
自粛、自粛と耳にタコが出来るほど言われている。どうやら猫のように暮らさなければならないようだ。
ダラダラ生活していたら駄目人間の出来上がりだ。
せめて、家の中で規則正しく過ごさなければならない。
学校じゃないけど、子供用に時間割りを作った。学習の時間、掃除の時間、読書の時間
おやつタイムにお手伝い。
でも、なかなか上手く時間通りには進まないものだ。
家だと甘えが出るし、誘惑も多いからだ。
学校からは一週間分の課題が渡されている。
簡単な内容なので、そんなに時間を掛ける意味もなさそうだった。
しかも、親が⭕️付けをしなければいけないようで、実に面倒だ。
「学校のは、サッサと片付けちゃって!」と
言ったのだが・・。何故か進まない。
覗いて見てみると・・あれれ?
算数の「時間の問題」が苦手らしい。
普段の家庭学習では、高学年の難問をスラスラ解くのに不思議なものだ。
そういえば、この手の問題は家ではやっていなかった。
だって、時計や時間なんて学校で学ばなくても解るようになるからだ。時計が読めない人なんて、まず居ない。
中学入試にも出ないでしょ?
しかし、こんなにも苦戦しているのはマズイぞ!・・あまりの出来の悪さに危機感を感じて焦ってしまった。
早速、時間専門の問題集を購入して1年生の問題からやり直した。
押し入れの中で眠っていた「算数セット」の中から時計を取り出し、何度も丁寧に
教えたのだ。
・・すると、課題の問題も解るようになってくる。
後は毎日、反復練習だ。
(その甲斐あってか、学校再開後のテストでは100点満点を取ることが出来た)
この休校中は、2人の苦手な科目を殲滅させる事にした。僕は1年生の時からのテストを全て確認して苦手探しをしたのだ。
・・すると、やっぱり文章問題が弱い。
「今回の休校中の家庭学習はコレで決まった!」と確信した。
いつもの学習に加えて文章問題も強化した。
普段なら、じっくりと確認は出来なかっただろう、しかし、今回のコロナ休校で学習の方針が立った。
どうせ毎日休みだ!ゆっくりと苦手を潰そう。これはチャンスなんです!
とは言っても、苦手な勉強は楽しくない。
少しでも楽しめるように、クイズ方式にしたりしてみた。
勿論、賞金も用意したのです。
・・100円ですけどね!(笑)
すると、楽しくなったのか?
単にお金が欲しいのか?
苦手な勉強を一番にやりたがりました。
すると、苦手が苦手では無くなるのです。
少しずつ教えていた僕も手応えを感じた。
楽しみながらだと何でも上達するのです。
・・それは、僕自身が子供達から学んだ事なんです。そうです!あの時の【逆立ち歩き】からです。楽しいから毎日やった。
昨日よりも出来ると更に嬉しい。
そして、どんどん上達して優勝した。
あの時と同じなんです。
学習は順調に出来るようになったのだが、
今度は別の問題が浮上してきた。
コロナ休みも10日も過ぎると、身体にも変化が起きる。
それは疲れて無いから夜、眠れない。
寝る時間が遅いと早起きが出来ない。そして朝食抜きになってしまう。
完全に早寝・早起き・朝ごはんの習慣が崩れてしまう。
きっと、同じような子供は多かったと思う。
家の中に閉じ籠って、運動もしていなければば当然だ。
こんな自粛生活では運動不足になってしまうし、免疫力だって低下してしまう。
(こんな時ほど、免疫力を高めなければいけないのに・・)
それに、姉妹喧嘩も多くなってきた。
やっぱり、子供だってストレスを感じているのだろう。
「このままではいけない!」
そこで、僕は考えた。
「そうだ!お弁当持って、山登りに行こう!」
山なら密になることもあるまい。
何よりも、太陽の光を浴びて体を動かしたい。運動不足解消だ。
こんな時、田舎暮らしは良いと思う。
いや、今回はホントにそう思った。
翌朝、お弁当を作って山に登った。
僕にはキツかったけど、子供達はどんどん
進んで行ってしまう。
このコロナ休業で一番体が鈍って居たのは
自分かも知れない。(笑)
山に咲いている花を見たり、野鳥の鳴き声に耳を澄ましてみたり、自然にふれ合うことが出来た。
この日から1日の内に必ず、運動の時間を取るようにした。
すると、他にも運動している親子がいる。
「みんな、考えていることが同じなんだな」と思った。
自転車に乗ってサイクリング。
(意外と多くの親子がやっていました)
神社の長い階段を何回も往復する。
(コレがなかなか良い運動になります)
そして、夕方は近所を散歩した。
すると、何処からか良い匂いがした。
この頃は自宅の庭でバーベキューをする家族が多かったですね。
それに、毎週金曜日の課題提出日は、歩きか
自転車で行きました。
僕も、なるべく車を使わない用に心掛けていました。
先の不安も有ったのですが、
この、長い時間を有効に使って
楽しもうと思ったのでした。
猫のように暮らしたく無いから・・。
親が楽しんでいれば、子供の不安も無くなる。
何事も考え方一つで状況は変わるのです。
つづく