シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

愛情が大切。

僕の知り合いで還暦を過ぎた人がいる。

かつて一緒に働いていた人だ。

(彼は僕の事を部下だと思っているが、僕は

彼の部下だった記憶は無い。部署も違ったし・・)

 

僕が中途で入った会社に彼はいた。

 

従業員数600名程の企業だった。

僕は人事部に配属されたのだが・・周囲から

全く歓迎されなかった。

初日に出勤して「おはようございます」と挨拶しても全員無視だ!

「何故なんだろう?」と不思議に思った。

 

隣の部署に彼はいた。

名前はYだ。

彼の部署は社長の娘が道楽で始めた家電製品の販売部門だが、人事部と同じ総務事業部に

所属していた。

Yは人事部希望で入社したらしい・・しかし、そこに僕が入ってしまったから、心穏やかではない。

 

Yは私立大の卒業だ。

大卒のプライドも高い。

 

自分が希望していた部署に、高卒の僕が入ってしまったから我慢が出来なかったのだろう。

 

入社後からYによるイジメが始まった。

(3ヶ月は続いたのだ)

 

僕が仕事が分からずに悩んでいると

「優秀なんじゃないのかい?」と声に出して

言っていたものです。

 

しかし、負けてはいられない。

僕は吸収出来るものは何でも勉強した。

そして、少しずつ信頼を勝ち取った。

 

するとYの態度も変わってきた。

今までの事を謝ってきたのだ!

 

その後、共感する部分も有って親しくなったのだが・・。

 

このYと言う男。

根性が曲がりきっている。

口から出る言葉は「学歴・学歴・学歴」

更に学歴の無い者、外国人を徹底的に馬鹿にする。・・酷いと思った。

 

暫くして彼は同じ部署の女性と結婚した。

(いわゆる出来婚だった)

 

僕は結婚すれば彼の性格も丸くなるのでは?

と思っていたのですが、彼は変わらなかった。

自分の妻を「馬鹿女」と罵っていた。

人前だから照れで言っていたのか?と思っていたが、それは違った。

 

 

どうしてYはこんな人間なのだろう?

 

それは彼の幼少時代に遡る。

これはYから聴いた話で

彼は小学生時代に母親に捨てられた。

その後は父親に育てられていたのだ。

(今と違って当時は福祉も無くて、お父さんは本当に苦労したのだと思う)

彼自身も辛い少年時代だったと思う。

お父さんは苦労して彼を大学まで行かせたのだ。

 

だから学歴に拘るのも分かるような気がする。・・しかし、母親の愛情を知らずに育った彼の心は・・捻じ曲がってしまったようだ。

 

きっと、お父さんも仕事ばかりで

何も彼にはかまってあげられなかったのだろう?

父親との楽しい思い出も何一つ無かったのだろうと思う。

 

 

・・その後、僕は会社を辞めて、彼の顔を見ることは無くなった。

 

 

しかし、最近になってFBで彼を見つけた。

 

 

彼は相変わらずだった。

奥さんとも離婚をしたそうだ。

(あれじゃ・・当然かな?と思った)

 

彼はFBで世の中を批判しまくっていた。

低学歴、外国人を人間のクズとまで言っていた。

政治から近所の老人、若者まで批判ばかりしていたのだ。

 

そして、大学時代や若い頃の過去の栄光の中にしか生きていないように思えた。

 

・・なんて気の毒な人生なんだろう!

そう、思えずにはいられなかった。

 

親の愛情が少ないと

還暦を過ぎても心が捻じ曲がったままだ。

 

彼が育ったのも父子家庭。

 

そして、我が家も父子家庭。

 

子供に対する愛情は本当に大切だ。

 

今は、父子家庭でも行政の福祉を受けられる。・・だから、僕も子供との時間を保つ事が出来ている。

 

しかし、昭和の時代だったら・・と思うと

どうだったのだろうか?

 

そんな事を最近良く考えている。