4月になって子供達の学童の回数を減らしている。
留守番も問題なく出来るし、間もなく塾にも通う予定もある。
5月いっぱいで学童は卒業だ。
学校から歩いて帰り、一日分の学習を終わらせる。限られた時間でやるべき事をやる。
父のいない環境で出来るだろうか?
サボるつもりなら、いくらでもサボれる。
ヤル気になればいくらでも出来る。
自己管理の練習だ。
しかし、誘惑も多い。
近所の仲良しの5年生達が、遊びに来てしまうかも知れない。
よく、休日に遊びに来ていたからだ。
その5年生達、勉強と言えば《宿題》のみという余計な勉強をしていない子供達だが、それは、それで良いと思う。
《宿題》のみで学校の勉強が理解出来れば
結構な話だからだ。
(理解出来ているかは知らないが・・)
それに、各家庭で教育方針だって違うので、
否定するつもりは全くない。
それに、我が家のルールは
基本、その日の学習が終わるまでは友達と
遊んではいけないって事になっている。
ただ、それは今まで休日のみのルールだった。(平日は学童だったからだ)
一つ、僕が心配していたのは
学校帰りに友達と一緒に帰って
「遊ぼう!」なんて誘われたら、断る事が出来るのだろうか?
(家には監視役の父がいない)
・・そこは、自分の娘を信じるしかないか。
数日後の事だった。
その日の放課後、学校では「一斉下校」
1年生から6年生まで、朝の登校班のメンバーで下校する日なので学童は休んだ。
こんな日は、僕も少し心配だ。
「キチンとやっているかな?」
「洗濯物は取り込んでいるかな?、いやいや、それは期待しない方が良いだろう。今日は食材の買い物は後回し、早く帰ろう」と思い家路についた。
家のドアを開けようとした瞬間、
ドアが開いた!
・・一瞬、驚き「ウワッ」と声が出た。
すると、女の子が3人出て来た!
近所の5年生達だった。
僕を見て「お邪魔しました」と言って
走って帰って行った。
家の中に入ると、部屋の中は散らかっていた。
今朝、出掛ける前に綺麗に掃除をしておいたのに・・・何、これ?
(僕も、おもちゃにされて疲れました・・と、ハムスター君。)
ウチの2人は机に向かっていた。
僕の気配を感じて、急いで勉強を始めたらしい・・・。
「遊んでたの?」
すると、「家に帰って勉強を始めようとしたら来ちゃったんだよ・・・」
「断ればいいじゃん」と僕。
「勝手に上がって来ちゃったんだよ」と2人口を揃えて言った。
勝手に家の中に、上がって来ても
「勉強があるから」と言って断れば良かったのに・・でも、断れないか・・。
それに、遊びたい気持ちにもなるだろう。
・・誘惑に負けてしまったかな?
そこで僕は、
「みんなと同じ中学に行きたいのなら、別に、勉強なんてしなくても良いんだよ!」
と言ったのだ。
すると、「それは嫌だ、〇〇中で頑張りたい」と、目標はブレていないようだ。
「それじゃ、自分達でハッキリと断ろうね!言えるかな?」
すると、「今日だって言ったんだよ!」
「じゃあ、今度休みの日に、もし来たら・・お父さんの前で2人で言ってごらん。平日は遊べないって、お父さんもフォローするから・・」
「うん。わかった」
一人親の家だと、うるさく言う親は昼間はいない事が多い。
そんな環境だと近所の子供の溜まり場になってしまう。
それに、その子達・・少々、図々しくてやりたい放題(笑)
休日、僕が用事があって留守の時のこと、
勝手に冷蔵庫を開けて、台所を使って何かを作っていた事もあった。
・・いくら子供がやった事でも気分が良いものではない。
今はこの程度だが、やがて・・
酒やタバコ、異性・・・・・考えたらきりがない。でも、娘を持つ父親の気持ちってこんなものでしょう。
若い方は知らないかもしれないが、昔のドラマ「積み木崩し」みたいにならなければ良いのだが・・・考え過ぎかな?
誘惑に負けない強さ。
ハッキリと断る勇気。
父親は、子供を信じて見守ること。
それが大切なのでしょうね!
【双子の父、ここだけの話】
中学時代の話。
仲の良かった友達、と言うか親友だったMという男がいた。
彼の家は母子家庭で母親と2人暮らし。
母親は看護師だった。
昼間、親が居ない彼の家は僕らの溜まり場だった。運動会をサボって彼の家で遊んでいたり、彼と一緒に学校を早退しては遊んでいた。
酒や、タバコを覚えたのも彼の家だ。注意する人がいないから、やりたい放題だった。
だけど、暴力沙汰や盗みで人に迷惑は掛けたことは無かったけど・・・
一度、ゴルフ場にパター一本持って、侵入してグリーン上でゴルフ大会をやった時は、警備員に捕まった。
自分の経験から分かるのだ。
注意する人がいないとやりたい放題。
ひとり親となった時に思ったのだ。
・・・「我が家が、やがて溜まり場になっては大変だ」と。
でも、学校をサボって
ビートルズのレコードを聴いたり、
彼の家にはピアノとギターが有ったので
ビートルズの曲を二人で練習している時は
楽しかったなぁ・・・。
2人で、ジョンとポールを気取ったものだ。
・・・坊主頭で(笑)
(※当時の田舎の中学生は、みんな坊主頭)
この話は、子供達には
言えませんけどね!(笑)