夏休みの直前のある日の夕方、
学童に2人を迎えに行った。
先に真優が出てきた。
すると、「お父さん、今日ね莉緒が学校で泣いていたよ!」
「何かあったの?」と僕。
「Yにイジメられたみたいだよ!」
・・Yとは、莉緒のクラスの問題児。クラスの子に片っ端から暴力を奮っている子。
少しして出て来た莉緒に訊いみた。
「学校で泣いたんだって?」
すると、「給食の時間に箸で背中を刺された」と言った。
(とうとう莉緒もヤラれたかぁ・・)
「それで先生はYに注意したの?」
「うん。先生が注意したら、謝ったよ」
「うーん」
家に帰ってから、連絡帳をみてみると
先生から、その時の状況等が書かれていた。
怪我については「大したこと無い」と・・。
念のため背中を見たら、ミミズ腫れになっていて血が滲んでいた。
「これは痛かったねぇ・・」
服の上からこの傷だ!
もしも、顔だったらと思うとゾッとする。
目だったら失明してしまうだろう。
「先生に電話してもいいかな?」と莉緒に訊くと「うん。」と言ったので学校へ電話した。
先生と話をして、どうやら給食の時間に
ふざけているYに莉緒が注意したら箸で刺されたようだ。
(あれほど嫌な奴には関わるな!と言っておいたのに・・)
Yの親にも連絡したら、謝罪したいとのこと
(彼の母親も大変だ。いつも謝っているのだろう)
僕は「何かの時に会った時で結構です」と言って電話を切った。
でも、直ぐに会う機会があったのです。
夏休みに入り地域の行事の時だった。
見知らぬ女性が子供と一緒に僕の方に向かって来た。
すると莉緒が「あっ!Yだ!」
お互い挨拶を交わすと、Yのお母さんが丁寧に謝った。
僕は直接Yと話をした。
「Y君、君が学校でお友達に暴力を奮うと
こんな風にお母さんが謝るんだよ!お母さんはとっても辛くて悲しいんだよ!お母さんを悲しませちゃダメだよ!」と言うと「ごめんなさい」と謝った。
(見た目、とても素直そうな子なんだけど・・何かの具合で悪いスイッチが入っちゃうのだろうなぁ・・なんて思った)
最後にウチの2人に「ウチのお父さんって?」と訊くと・・
2人とも口を揃え 「超~恐いよ!」と言った。(笑)
僕はYに「そうなんだよね!おじさんは超~恐いんだぞぉ・・よろしく!」と言って握手をした。
(それから、2年過ぎた現在まで彼はウチの娘達に何もしなくなった・・少しは僕の言ったことが効いたのかな?)
でも、あの子のお母さんは大変だ。
僕はとても同情してしまった。
そんなこんなで夏休み。
学校からはたくさんの宿題が出た。
お馴染みの朝顔の観察もある。
そこで僕は2人に指示を出した。
【お父さんからの指令】
観察や一行日記、ポスター、感想文を除いた
宿題は7月中に終わらせる!
(果たして、出きるかな?)
でも、2人は国語・算数の宿題を3日で終わらせてしまった。(笑)
日記と観察以外、7月中に終わってしまったのだ。
僕は宿題の丸付けに追われる事となりました。(苦笑)・・ここでも3段階丸付けをしました。(緑丸は0でした)
そして、夏休みでも毎日学童に通った。
お陰で僕のお弁当作りも更に上達したようです。(慣れとは凄いものですね!)
数日後には、驚く事もありました。
いつものように夕方、学童に迎えに行くと
先生が出てきて
「お父さん、国語と算数のワークを2人とも終わってしまったのですが・・」
「えっ!!」と驚く僕。
一年間使う学習ワークをこの時点で全部終らせてしまったのだ!
「2年生のワークを注文しますか?」と先生
僕は「お願いします」としか言い様がなかった。
とにかく学習のスピードが早いらしい。
これも普段の学習の成果だろう。
確実に結果が出ているようだ。
(何かご褒美でも用意しなくちゃ!)
そうだ!!
自分が休みになったら2人の行きたい所に連れて行こう。
その夜、2人の希望を聞いたら
「電車に乗りたい」
「船にも乗りたい」
「面白い所に行きたい」
「海に行きたい」
「外国人が見たい」←?
と、なんとも難しい注文だった。(笑)
つづく