シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

3才の頃の双子ちゃん② (僕の決断)

相変わらず忙しい日々だった。

朝から晩までセカセカしながら動いていた。

きっとこの時に「何が欲しい?」と聴かれたら

迷わず「時間!」と答えていただろう(笑)

一度、仕事帰りに寄ったスーパーで会社の女の子に買い物をしているところを目撃された

のだか、あまりにも素早い買い物に驚いていた(笑)・・そう、僕には時間がなかったのです。

 

自分の自由な時間なんて、寝る前の1時間くらいがいいところだ。

家事、育児に追われながら少しでも自分の時間を有意義に過ごしたかった。

その1時間は・・・・読書の時間にした。

「子育ての本」を読みまくった。

少しでも、子育てに不器用な自分を変えるためだ。読書だけでは足らずに休日の日は、土曜日は土曜保育に子供を預けて、日曜日は支援員に子供を見ててもらい、子育て関連の講演会にもたくさん参加した。

とにかく貪欲に学んだ。

 

なぜ、「こんなにも!」と思うでしょう?

 

実は、僕は20代前半の頃、一度、離婚している。子供が一人いたのだ。

離婚調停で親権を主張したのだが・・

調停員に「男では子育ては無理。子供が可哀相だ」と言われたのだ。

更に「子供には母親が一番。」だと。

・・この言葉が今も忘れられない。

 

シングルファザーとなった時、直ぐに僕の心に甦った言葉だった。

 

「この世間の偏見に打ち勝ってやる」そんな

思いが強かった(それは今も)。だから、何でも学ぼうと思ったのだ。

 

そして、実践出来ることは直ぐに行動した。

 

すると人間って、前向きになれるのだ。

僕にはいつまでも亡き妻の事をウジウジと

引きずる時間は無かった。

毎日、無我夢中で子供達と生きていた。

 

 

一方、子供達は昨年に比べて【しっかり感】

が増して来た。

姉妹で協力する姿も見受けられるようになった。(もちろん喧嘩もしていましたが・・。)

朝も「おはようございます」と挨拶が出来るようになり、園で僕と別れる時もすっかり泣かなくなったのは嬉しいことであり大きな成長でした。

 

 

そして納涼祭。

小さなお神輿をワッショイ、ワッショイと担いだり、大好きな「アンパンマン」の

アンパンマン音頭」を踊って楽しませてくれた。


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子供達が主役の納涼祭。

どこの家庭でも、家族総出でやって来る。

とても賑やかな一時だが、ウチは僕一人。

しかし、ウチの子供達は寂しがることなく

楽しんでいた。

 

 

この頃、ウチが父子家庭だとわかると

子供達に「ママ欲しくない?」と聴いて来る人もいたが(決まってお年寄り)、そんな意地悪な質問に子供達は【無視】を決め込んでいた(笑)。

ママの記憶がないのですから、答えようがないのです。

 

一度だけ、僕が「ママ欲しいか?」と聴いたら

「パパかいるから、いらない!」と言ってくれた時には嬉しくて涙が流れた。

 

あんなに泣き虫だった二人が・・

(自分の方が泣き虫になってしまった)

 

子供を認め、愛情を注ぎ、いつでも子供に寄り添い、寂しい思いをさせないこと・・それを常に心懸けていた。(当たり前の事かも知れ

ないが・・)

 

すると、子供も応えてくれる。

特に、ヤル気を見せてくれるようになって来た。

 

 

それは運動会でも実感した。

競技の時の目が昨年とは違う。(真剣そのもので輝いて見えた)

徒競走・・二人とも1位。

ダンス・・表情豊かに楽しんで踊っていた。

そして、リレー。

妹の真優が第一走者。そして、姉の莉緒が第三走者だ。

スタートして、真優が断トツのトップで走っている。そして次にバトンタッチ!

そして、莉緒がバトンを受け取ったのだが・・・・。

(笑)コースを逆に走り出す大失態!

先生が慌てて追いかける始末。

(なんとも保育園児らしいのですが・・)

・・結果、最下位になってしまいましたが

今では良い思い出になっています。

 

 


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トップで走る真優。

 


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この後、逆走してしまう莉緒。

 

 

 

昨年とは全く違い、二人の頑張りが僕に伝わりました。

 

そして、年長クラスの逆立ち歩きを、今年も

ジッと見つめていた莉緒の姿が印象的だった。

 

 

 

 

 

子供の成長に感動した運動会も終わり

僕は一つの大きな決断をした。

 

「今の会社を辞める」

 

通勤に一時間以上(普通のお父さんなら何てこともないでしょうが、シングルファザーにとっては大変な事なのです)

もし、子供が熱を出しても直ぐに駆けつけられないのです。(前の年はそれで、かなり子供に辛い思いをさせてしまった)

それに、時間の無駄も感じた。

毎日、遅刻で早退や休みも多く、肩身が狭かったこともある。

 

「心と身体に余裕が欲しがった」

 

 

・・会社に辞表を提出し、受理された。

一か月後には無職になる。

でも、この時の自分には焦りは無かった。

逆に、落ち着いていたくらいだ。

 

「なんとかなるさ!」と・・。

 

そして、再就職活動が始まろうとしていた。

 

                                               つづく