シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

不思議な話‥

前回に続き子供の頃の話。

 

あれは、僕が4歳か5歳の頃だった。

自分の記憶に残る最も古い出来事。

 

僕は子供の頃は体が弱かった。

体調を崩すことが多く、

あまり活発に外で遊ぶような子供ではなかった。

 

絵を描いたり、

絵本を読んだり、

家の中で過ごすことが多かったのを覚えている。

 

ある日、絵を描くのに飽きた僕は

何気なく窓の外を眺めていた。

 

眼の前には

田圃が広がり、

その向こうには三本の大きな杉の木が見える。

見慣れた風景だが、何故か心が落ち着いたものだった。

 

すると、田圃の畦道に

見慣れない人達が歩いている。

 

緑の中を、麦わら帽子を被り、白いワンピース姿の女の人が子供を4人連れて歩いている。

子供は、僕と同じくらいと年格好だ。

しかも、目を引くのは女性の髪。

髪が腰よりも長かった。

 

しばらく様子を見ていると、

小川(手掘りの用水路)の縁に

腰をおろして水の中を覗いている。

 

「誰だろう?」

間違い無く近所の人ではない。

まして、観光地でもなければ

通りにも面していない場所だ。

通りにがかりの人がふらっと立寄る

ところでは無い。

 

傍で、針仕事をしていた母に

「あの人誰?」と聞いた。

 

針仕事の手を止めて

母が窓の外を見た。

すると、「誰もいないよ!」と母の声。

僕も直ぐに窓の外を見ると、

そこには誰もいなかった。

 

時間にして1分も経っていないだろう。

 

「いたんだよ、白い服を来て髪の長い女の人と、子供が!」

母は、「おかしな子だねぇ・・何処にもいないがねぇ」

 

 

その時は「変だなぁ・・・さっきまで居たのにぃ」と思う程度だったのだが、

どうしても気になり、彼女達の居た小川に行ってみた。すると、数匹の金魚が泳いていた。何故?、金魚が・・・。

 

周りを見渡して見ても姿は何処にも見えなかった。

 

いつまでも、あの髪の長い白いワンピースの女の人の記憶が頭の片隅にあった。

・・「きっと、この世の人ではなかったのだろう」幼いながらそんなふうに思った。

 

 

 

そして、月日は流れて僕は大人になった。その間にも不思議な出来事があった。

 

「朝霧の中で犬を連れた片腕の少年」を見たり、(この時は振り返ったら少年の姿が消えていた)

 

「中途半端な時間に鳴り響く時計」

(誰もいないアルバイト先のお店に開店準備のために鍵を開けて中に入ると、中途半端な午後8時45分や、50分なのに時計が鳴り始めた、しかも以降は午後9時、10時ときちんと時間を告げるために正常に鳴っていた)

 

書いたらきりがないのですが、

どの出来事も恐怖を感じるものでは

なかったです。

 

今、思うのは 

どの出来事も、何か?のメッセージを

伝えて来ていたと思えるのですが、鈍感な僕には解りませんけど・・・。

 

あれから半世紀過ぎようとしていますが

あの、白いワンピースの髪の長い女の人のことは鮮明に記憶に残っています。

 

 


f:id:akutatatsu:20230513223405j:image

(こんな怖い感じではなかったです。が・・・・。)