シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

お祭りの思い出。

僕はお祭りが子供の頃、

嫌いだった。

 

祭りが嫌いと言うよりも、

祭りに出掛けた時の親父が嫌いだったのだ。

 

祭りの日になると、

仕事を終えた父は、 

「行くぞ!早くしろっ!」と

言って、母に出掛ける準備をさせた。

 

父が車を運転して、

母が助手席、僕が後ろに座った。

 

祭りの行われている街に着くと

先ずは寿司屋に入る。

食べ切れない程の寿司を頼むと、

僕と母に寿司を食わせ、

自分では酒を飲む。

そして、ほろ酔いになったところで

祭りの会場へ向うのだが・・・、

 

ここからが、僕にとっては

嫌な時間となる。

 

祭りと言えば、

たくさんの露天商(テキ屋)が並ぶ。

 

父は露天商の人達に知り合いが多かった。(きっと、若い頃はヤンチャをしていたのだろうが?)

知り合いのテキ屋を見つけると、

なんだかんだ話を始める。

(しかも、話が長いのだ)

話が一段落すると、僕の腕を掴み自分の

前に立たせる。

「これが、俺の終いっ子だぁ〜カワイイだろ?」と必ず言って息子自慢をしていた。

 

注)終いっ子(しめっ子)・・末っ子と

  言う意味。

 

すると・・そのテキ屋が僕にタダで売っているモノをくれるのだ。

例えば、わたアメなら大きな袋3つとか、金魚すくいはルール無用でお椀で掬ってOK。金魚が窮屈そうに入っている袋を幾つも手に持たされた。ヨーヨー掬いも何個でもOKって具合に・・・。

 

僕は幼いながら  

金を払わないで貰う行為が

堪らなく嫌だった。

 

それが嫌で「なんでお金を払わないの?」と親父に聞くと、

「いいんだよ〜アイツは儲けてるし、こんなモンいくらもしねぇもんだからな!」とデカい声で言っていた。

 

僕は、そんな親父を

最低だと本気で思っていた。

 

更に、帰りにはもっと嫌なことが

待っている。

 

それは・・・親父の飲酒運転だ。

   いや、正確には酔っ払い運転。

 

(今では、飲酒運転は罪が重いが

昔は罰金(数万円?)で済んだものだから飲酒運転をする人もいたようだ。)

 

今では貴重?な酔っ払いが運転する

車に乗って帰るのが恐怖だった。

時には、田圃に落ちそうになったりもした。・・・ホントに馬鹿な親父だった。

 

だから、小学3年くらいになると 

親と一緒に出掛ける事もなくなった。

そして、親父も年を取るに従って

億劫になったのか、

祭りに出掛ける事も無くなり、

徐々に真面目な老人へ変化していった。

 

 

しかし、思えば・・あの頃の親父はホントは僕を楽しませたかったのだろう。

でも、僕は一度も楽しく無かったけど・・(苦笑)。

 

「親子の思いのすれ違い」かな?

 

 

 

 

今日は地元で

「えびす講」が行われている。


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娘ふたりと出掛けて来た。

 

縁起物の熊手や、お宝が

売られていた。


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露店がたくさん出ていて、

美味しそうなものがたくさん売られていた。

 

何処からか、

「おいっ、この双子の娘が俺の孫だぜぇ・・カワイイだろう〜?」と、

あの日の親父の声が聞こえた気がした。