シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

認知症・・。

 

 

僕は、今まであまり関心が無かった。

僕が生まれた時には、祖父母は亡くなっていたし、両親も認知症になる事なく亡くなった。話には聞くが、僕の周りには認知症の人はいなかった。

 

昔、有吉佐和子さんの「恍惚の人」を読んだくらいで認知症については、年を取って呆けてしまうぐらいのことしか思っていなかった。

 

しかし、その「認知症」の人を目の当たりに

すると、家族にとってはとても深刻な問題なのだと痛感した。

 

今回は「子育て」ではなく

認知症」の話。

 

 

 

義父の葬儀の時のこと。

葬儀の始まる前、二人の娘とホールの待合室の椅子に腰を掛けていた。

 

次々に親族がやって集まってくる。

そんな中、子供を連れていると、目立つのか?

「敏恵ちゃんの子?」と声を掛けてくる

親戚の方も多い。

・・・と、言っても僕は妻の家の親戚は

よく分からない。

正直、顔を見ても何処の誰なのか?

 

しかし、相手は知っている。

 

皆、口々に「大変でしたね」と言ってくる。

「男手一つで、よく頑張りましたね」と

声を掛けられるのだ。

(まだまだ、頑張っている最中ですけど・・。) 

 

挨拶をかわしながら、義母の方を見てみると

何やら様子が変だ。親類のある方が

「〇〇の〇〇だよ!」と言っても

義母は何処の誰なのか分からないようだ。

表情からして、一生懸命に思い出しているようだが・・。

 

しばらく様子を見ていると弟が来た。

弟は「・・・母ちゃん、〇〇叔母さんだよ」と言っても、「・・・・。」

 

僕は「こんなに進んでしまったのか!」と

正直、驚いた。

 

自分の親族が誰だか分からなくなってしまっている。

当然、うちの子達の名前も忘れているし、

僕の事は娘の旦那とは解っているようだか、

名前を忘れられている。

 

認知症だ。

 

特に、3年前位から、僕も義母の様子が「おかしいな?」と思う事が多くなってきた。

自ら言った事をすっかり忘れてしまうのだ。

 

こんな事があった。何年か前のお盆が近づいたある日、義母から電話があった。

「15日に行こうと思うんだけど・・ウチでお寿司とか、いろいろと用意して行くから

何も用意しなくていいよ」と。

僕は、有難いと思って、当日は何も用意していなかった。

 

すると、当日。

義母はお寿司どころか何も用意して来なかった。

僕は「お母さん、お寿司を持って来るって言ったので何も用意していなかったよ」と言うと・・・

「そんな事は言った覚えが無い」と言い張っている。

「確かに行ったのになぁ・・」と思いながら

スーパーに慌てて行って、食材を買ってきたことがあった。

 

そして、今年のお盆の時には、

仏壇に向かってお線香をあげようとして

手に何本もの線香を掴んでいる。

(明らかに様子がおかしい)

それに、弟が「誰に線香をあげに来たの?」と聞いても、

「・・・・。」

自分の娘の事を忘れてしまっている。

名前も忘れてしまっていた。

 

しばらくすると、今度は

「もう、帰ろうよ〜」と子供のように何度も言っていた。

 

70過ぎても働いていた義母だが、

仕事を辞めてから、アッと言う間に進行して

しまったようだ。

特に趣味も持たずに、毎日、毎日、

テレビばかり見ている生活がいけなかったの

だろうか?

 

ウチの妻が生きていたら、こまめに実家に行って面倒もみられただろうに・・。

 

告別式も終わり、出棺の時。

棺の中に花を入れて最期のお別れ

一人ずつ、故人に言葉を掛けていた。

その時、義母は「お母さん。母ちゃん」と

言っていた。

長年、喜びや悲しみ、苦労を共にしてきた

自分の夫に・・・

 

僕は、何も言葉が出なくなってしまった。

 

これから義母はどうなるのだろうか?

それがとても心配だ。

昼間は弟も仕事で家にはいない。

義母一人で家で過ごさなければならない。

それって子供の留守番よりも心配だと思う。

 

早急に行政に相談したり、施設に入所させるか考えなくてはなるまい。

 

 

若くても「認知症」になってしまう人もいるようだ。

 

もしも、自分が!と考えると・・・。

 

 

そうならないためにも、ボーッと生きないようにしなければいけないだろう。

趣味を持ち、体を動かす習慣を身に着ける事は大切だと思うし、予防にもなるだろう。

 

僕も、毎日ジョギングでもしてみようと思う。ダラダラと炬燵でテレビばかり見ていると、チコちゃんよりも怖い双子に・・・

「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と言われそうだが・・・。