シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

シングルファザーの地域活動

 

2月になると、次年度の役員決めが始まる。

夕方、子供達の勉強の採点をしていると、玄関のチャイムが鳴る。

近所のTさんだ。

次年度の育成会の役員をお願いしたいとの事だ。

 

これも、一度はやらねばならない。

「まっ、良いかな?」と思い、引き受けてしまった。

・・だが、直ぐに後悔した。

今年は順番で、地区の役員が廻って来るのだった。すっかり忘れていた。

「ダブルで役員だぁ・・参ったなぁ」

いつもの事だが、良く考えずに引き受けてしまう、お人好しの自分を少し反省した。

 

数日後に、早くも育成会役員の引き継ぎが有った。

地区の集会所に行ってみると、案の定・・

女の人ばかりで、男は自分1人だ。

なんだか肩身が狭い思いもしたが、

もう、この肩身の狭さも、すっかり慣れてしまった。

 

 

そして、会長・副会長・会計・書記等の係決めをしなければならない。

誰もが責任の重い役はやりたくない。

そこで、公平にアミダくじで係を決めた。

運任せです。

「こういうの、弱いんだよなぁ」と思いながら結果を待つと・・なんとか会長だけは免れた。(ホッとした)

 

結果、僕は厚生委員に決まった。

「厚生委員?、何それ?」

・・廃品回収の責任者らしい。

「なんだか、楽そう!」と思ったのだが、

育成会の仕事はそれだけでは無い。

 

研修会や会議の出席

夏祭りの模擬店

ラジオ体操

農作業体験談、区民運動会

まだまだ、あるのです。

 

とにかく、何かの勉強になるだろう。

そう、思って積極的に取り組みたいものだ。

 

 

数日後、最初のお仕事。

新年度の会費の集金。

渡された【名簿】を見ながら、一軒ずつ訪問して集金する。

これが・・なかなか大変なんです。

何故なら・・留守が多い。

留守と言うより、子供達だけで家に居れば

むやみにドアを開かないだろう。

ウチだってそうだ。

しかも、胡散臭いオヤジが夕方に訪ねて来て

簡単にはドアは開くまい。

 

ならば・・・!

子供と一緒に訪問する事にした。

すると、どうだろう・・・。

子連れの男だと安心するのでしょう。

ドアは開くお宅が増えた。

 

これで、集金は7割ほど出来た。

・・残りが、家に居ない。

運良くドアが開いても、子供もだけ。

「お母さんか、お父さん、何時ごろにお帰りになるのかな?」

すると、8時過ぎや、9時頃、様々だ。

僕は仕方無いので、

「育成会の集金が来た事を伝えておいてね!」と言って帰るしかなかった。

 

 

家に戻り、名簿を見ていると、

母子家庭が多いのに驚いた。

留守のお宅は、殆んど母子家庭。

 

・・・さっきの子供。

 

「学校から帰って、ずーっと1人で留守番なんだな・・お腹も空いているだろうなぁ」

または、「子供達だけで夕食を食べているのかも知れない」

 

なんだか、考え込んでしまった。

 

お母さんは生活のため、一生懸命に働いている。いや、働かざるを得ないだろう。

しかし、一方で子供はとても寂しい思いをしている。

こんな家庭が多いのだ。

疲れて帰って来た親と子供が、ゆっくりと話す時間が有るのたろうか?

考えてしまう・・。

 

これって、1人親家庭の「あるある」かも知れない。

僕は、これまで何度も書いて来ましたが、こんな状況にならないように仕事を変えたて、子供との時間を失わないようにしてきた。

今現在、どうにか人並みの生活は維持出来ている。しかし、この先世の中の状況によってはどうなるのか分からない。

他人事ではない。

 

 

 

よく話題に出た【子供食堂】って、やっぱり必要なのかも知れない。

経済的に困っている家庭の子供が対象と一般的には思うだろう。

しかし、経済的に恵まれていても、親の帰りが遅い子供だっているのだ。

 

「ウチの子は慣れてるから!」と言う親もいる。しかし、そんな寂しい思いに慣れさせてしまったら子供が哀れだ。

やはり、夕食の時くらいは親と子で1日の出来事を話す時間が必要だ。

例え、話をしなくても一緒にいるだけで子供は安心すると思うのです。

 

国や行政が考えて欲しいものだ。

自分も出来ることが有ったら、子供達を守る地域の一因として、力になりたいと思っている。・・考えていたら眠れなくなってしまった。

 

 

結局、集金は電話で連絡をして朝に伺ったり

休日に伺ったりしたのだが・・・ホントに時間の無い人って多いと思ったのでした。

 

 

 

そして、新年度目前の3月となり、

4月以降の年間行事予定を決めていた。

 

しかし、この時既に世の中が大変な事になり始めていたのだ。

 

時間を掛けて決めた行事の予定が、殆んど中止になってしまうとは、この時は誰も思ってはいなかった。

 

                                                        つづく


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