1年生が無事に修了して春休みとなった。
毎朝、お弁当を作って朝から学童に子供達は通った。
算盤と暗算の検定に向けて頑張っていた。
僕も新年度を迎えて忙しく過ごしていたのだが・・・。
4月2日の未明、激しい吐き気で目が覚めた。トイレに駆け込み何度も吐いてしまった。
吐いても、吐いてもスッキリしない。
とうとう朝まで眠れなかった。
気が付けばお弁当を作る時間だ。
「もしかしたらウイルス性の感染症かも知れない!」と思い、台所周辺等をアルコール消毒して、マスクをしてお弁当を作る。
しかし、途中で息苦しくなって再び吐き気が
してきた。
「もう、駄目だ」今日は仕事を休んで病院に行こう。これは普通じゃない!
子供達を起こして直ぐに確認
「気持ち悪くないか?」
2人揃って・・「全然。」
「良かった」2人には移って無いようだ。
子供達が何でも無いとすると、食中毒では無さそうだ。
吐き気を我慢しながら朝の用事を済ませて
2人を学童まで送って行ったのです。
(運転していても辛い)
しかし、どんなに辛くても子供達には
辛い顔を見せてはいけないのです。
親の事で、無駄な心配を掛けてはいけない。
僕は努めて元気にふるまっていました。
子供達を車から下ろしてホッと一息。
やっと素直に自分の体調に従って行動出来る。
学童から総合病院に直行したのでした。
病院の受付を済ませたのですが、吐き気が止まらない。しかも、体が怠い。
椅子に座って待つ事も出来ずに、受付に申し出ると処置質のヘッドに案内された。
確か、3年前も激しい頭痛と吐き気で
この病院に来た。
3年前を思い出す。・・が、今回は頭痛は無い。(何なんだ?)
しばらく横になって診察の順番を待っていたのでした。
やがて、診察の順番が廻って来たが、起き上がるのが辛い。
そのまま、横になったままで診察して頂いた。体温は38℃を越えていた。
「ウイルス性の胃腸炎」と診断された。
そして、これから点滴をするらしい?
この辛さから解放されて、夕方には何時もと変わらないようになれば何だって良い!
「早く楽になりたい・・」思いで一杯だった。
点滴が始まった。
何も考えずにボーッとしているのだが
長い。長いのだ!
ジーッと点滴の薬液を見ていても一向に減らない。
目を閉じても眠れない。
(明らかに昨夜は寝不足なのに、こんな時は眠れないものです)
一時間が過ぎた頃、薬液が終わった。
「やれやれ、終わったな!」と思った瞬間、
次の点滴・・・。(あぁ・・帰れない!)
結局、この点滴が終わった時には夕方だった。何と6時間も点滴をしていた。
病院から解放された時は、もう子供達を迎えに行く時間が近づいていた。
吐き気は治まったが、体はフラフラ。
医師からは「しばらく食事を抜くように!」と言われた。
その後、子供を迎えに行って帰宅したのですが・・子供は敏感なんです。
普段は我が儘ばかりなのですが、この日は
父の不調をわかっていてとても気を使う。
帰ってからも「お父さん、休んでいて良いよ!」と言って進んで学習を済ませた。
(こんな事は初めてだった)
夕食の用意も手伝ってくれて・・。
僕は2人を頼もしく思ったのでした。
「やっぱり女の子なんだなぁ・・」としみじみ感じた。
そんな2人の成長を見ると、親って元気が出るものです。
(少し楽になったような気がした)
何とかその日が終わりました。
しかし、次の日も、その次も、吐き気は
続きました。
なかなか思うようにならない状態は1週間続いたのです。
父は年度始めから絶不調のスタート。
何やら嵐の予感のするスタートとなりました。
つづく