シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

狂言?

休みの日の朝8時。

寒い中、僕は洗濯物を干していた。

パジャマにジャンパーを羽織り、 

誰が見ても、休日のだらしない

オッサンに見えるだろう。

 

しかし、誰が見ている訳でもない。

休みの日の朝くらい、

ダラダラ過ごしたいものだ。

 

 

しかし、誰かに見られているような気がする。

 

 

誰かの気配を感じて、周囲をキョロキョロと見渡すと・・・・、

 

 

小学校低学年くらいの男の子が僕を見つめていた。

 

男の子は洗濯物を干している僕に近付いてきたので、

僕は、「おはよう、寒くないかい?」と声を掛けた。

すると、彼は「寒くないよ!」と応えた。

 

 

僕「何年生?」

少年「1年生だよ!」

僕「何してるの?」

少年「誰かと遊ぼうと思って・・・」

僕「まだ、早いからみんな家から出て来ない          

  ぞ!」

 

すると少年は、

「りお、まゆうは?」

 

どうやら、ウチの子達を知っているらしい。

 

 

ウチの子達はその時、

自分達の部屋を掃除していたので、

「お掃除しているよ!」と言うと・・、

 

「う〜ん。遊べないの?」と言うので、

 

娘達に聞いてみたら、

「え〜っ、あんな小さい子と遊びたくないよ!」と言うし・・・実際、遊んだ事もないらしい。

 

僕は少年に、

「ごめんね、遊べないって」と言った。

少年は諦めて、何処かへ行ってしまった。

 

 

 

翌日の日曜日の朝。

 

部屋のカーテンを開けて、

台所でコーヒーを入れていると、

窓を叩く音がする。

 

 

見てみると、少年がいる。

正直、驚いた。

 

「何、どうしたの?」

 

少年は、「遊びたい」と言っている。

 

しかし、時間は朝8時前だ。

 

僕は・・、

「こんな早い時間から遊べる子なんていないよ!」と言った。

「寒いからお家に帰りなさい」と言うと・・。

 

 

少年「家は、嫌なんだ・・・」

僕「どうして?」

少年「ママの彼氏が来ている・・・」

 

僕は言葉を失った。

 

そうかぁ・・・、

だから、こんな早い時間から外に出ているんだ・・・。

 

僕は少年が哀れに思えた。

 

しかし、僕には何も出来ない。

子供が朝、外に出ていたくらいで

その子の親に注意は出来まい。

 

 

 

「ちょっと待ってて!」と言い、

ビニール袋にお菓子を入れて、

少年に渡した。

 

「ありがとう」と少年の顔が綻んだ。

 

そして、少年に言った。

「もしも、ママやママの彼氏に酷い事をされたら・・何時でもオジサンのところに来なさい。」と・・・。

 

すると、少年は

「大丈夫だよ!」と言って、お菓子の袋を持って何処かへ行ってしまった。

 

 

あの、少年の事が頭から消えずにモヤモヤと

一日を過ごし、その日の夕方。

 

夕食の食材を買いにスーパーへ行った。

 

 

すると!!

 

少年の母親と母親の彼氏らしき男が買い物をしている。

 

 

少年は、男のことを「パパ」と呼んでいた。

(本当の父親???)

しかも、3人仲睦まじく買い物をしている。

 

 

そして、すれ違った時に

少年と目が合った。

 

しかし・・・・、

 

少年は僕を無視。

 

 

お菓子もあげたのに・・・。

知らんぷりするなんて悲し過ぎる。

 

 

もしかして、男の前だから良い子になって、我慢をして、嫌いな男に従っていたのかも知れない。

 

はたまた、本当は仲の良い家族で

僕に狂言を言っていたのかも知れない。 

 

どちらにせよ、

馬鹿ではない。

頭の良い子だと思った。

 

狂言なら良いのだけど・・・」と、

ひとり呟いたのだった。

 


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写真は本物の狂言

 

 

 

 

自分の子供ではなくとも、

不自然な行動の子供には声を掛けるべきだと思うのです。

例え、狂言に騙されても良い。

もしかすると、本当にSOSを出している子供もいるかもしれないからだ。