秋、運動会シーズンとなりました。
毎日、運動会の練習を頑張っているようで
色々と話をしてきます。
「かけっこ、一番になれるかな?」と聞くと、
「一番とりたい。一番になりたい」と言いながら、お遊戯の練習の成果を披露する二人。
去年は観に行くのに気が進まなかったが
今年は何だか楽しみだ。
だけど、去年は二人で応援した運動会も
今年は一人だ。寂しい気持ちが大きい。
心に空いた隙間はまだ埋まっていないようだ。
でも、子供と一緒の時は笑顔でなくちゃいけない。・・子供が寝た後、写真の妻に「一等賞とれるかな?」と語りかけた。
笑顔の写真は「大丈夫!・・きっと。」と
言っているように見えた。
この年の運動会は晴天に恵まれた。
オープニングは年長児の鼓笛隊だ。
見事な演奏に顔が綻ぶ。
3年後の我が子の姿を想像していた。
「5才位になれば、少しは楽になるかなぁ・・、」などと、ぼんやりと考えていた。
ウチの子よりも大きい子を見ると、つい想像してしまう。それは今も変わらない。
運動会はスケジュール通りに進み
いよいよ2才児クラスの登場となり「かけっこ」が始まった。自分の名前を呼ばれて「はいっ!」と大きな返事をみんなしているが、ウチの子は聞き取りづらい程の小さな声の返事・
「大丈夫かな?」と見ていて心配になる。
そしてスタートしたのだが・・
やっぱり・・不安的中。
一人はビリ、もう一人は走らず歩いている(笑) 「ダメじゃん💦」と呟く。
苦笑いするしかなかった。
まぁ、まだ競争意欲がないようです。
その後は、お遊戯。
お遊戯は大丈夫だろうと思っていたのですが・・・・あれれっ。
ただ、立ってキョロキョロしているだけでした。
「しょうがないなぁ」と思いながらも、拍手をしていた。「まぁ、こんなものか」と。
周りの子はキチンと出来るのに、何で、ダメなんだろうという思いが頭を覆う。
これじゃ、また 「遅れているね!」と言われてしまうなぁ。と思いながら、次の競技を見ていた。
年長児の「逆立ち歩き競争」だ。
ここの保育園の子は皆凄い!
僕なんて逆立ちすら出来ないのに、5、6才の子供がいとも簡単に逆立ちをして、更に歩くのだから凄い!
そして、逆立ちで歩いた距離を競うのだ。
正直、驚いた!
その時、娘の方に視線を移すと
莉緒が真剣な表情でジッと見ているのだ。
(こんな真剣な顔を見たのは初めてだった)
近づいて声を掛けると、
「凄い!、月組さん凄い!」と興奮していた。
「莉緒もできるかな~?」と聞いてみると、
「莉緒、逆立ちで一番になりたい!」と言ったのだ。
「莉緒なら出来るよ、頑張って練習する?」
「うん。逆立ちやりたい!、一番になりたい」
その時の莉緒は目が輝いていた。
生まれてから初めての目標だ。
「3年後、逆立ち歩きで優勝する!」
素晴らしい目標を掲げた娘を嬉しく思ったのでした。
今日の運動会の「かけっこ」も「お遊戯」もやる気のない感じでしたが、これで帳消しです。
その日、帰ってから直ぐに練習が始まった。
逆立ちは出来るので、両足を僕が持つ感じです。・・これが結構キツイのです。(僕が)
中腰になってしまうので、腰が痛くなる。
・・すると、もう一人も「真優もー!」と言ってくる。次から次へと続き終らない💦
(二人は楽しくて、楽しくて、止まらない)
しばらくすると、今度は二人同時に!(笑)
二人同時に逆立ちするので、片手で一本の足を支える。すると、もう片方の足はフリーの常態となり子供が自らバランスをとる。
今、思うとこの方法が良かったのかと思います。気が付かないうちにバランスをとる練習をしていたのだと思います。
・・こんな練習が毎日続いたのです。
他には跳箱になってみたり。
まるで夕食後は体育の時間みたいだ。
これ以降、4年間も続いたのです(笑)
出来るようになると楽しいから、毎日続いたのでしょうね!(僕は相手をするだけでクタクタでしたが・・。)
そんな毎日が続いて、秋も深まり
ハロウィン🎃の時期になりました。
ハロウィンパーティーが保育園であるらしい。「あれれっ、去年も有ったっけ?」
全く、覚えていない。
当日は、仮装して登園するらしい(お化粧も可)。
僕らの時代はハロウィン🎃なんて無かった。
どんな格好をさせたら良いのか分からずに
時間が過ぎていった。そして、100均でマントと帽子を買ってきて、それで済ませてしまったのです。
しかし、当日。
驚いてしまいました。
みんな凄いのです。女の子はドレスを着ている子が圧倒的に多かった。
中には、お母さんお手製の素敵なドレスの子もいたり・・しかも先生まで仮装している。
簡単に済ませたウチの子は、かな~り地味だ
。(苦笑)
これは、来年から気を付けなければと反省し
「まだまだ、勉強することが多い。」と心から思ったのでした
「ごめんよ、来年は可愛い格好でハロウィン🎃楽しもうね!」
その夜は「逆立ち&跳び箱」を時間増量で御奉仕しました。(笑)
🍀出来ると楽しい🍀
この頃は、子供達の興味を持った物は何でもやらせた。
「危ない、汚れるからダメ」とは言わなかったのです。本当に好き勝手に!
好きな事をやってる時は目が輝いていて、本当に楽しそうだ。
逆立ちの練習も跳箱も・・。
出来ると楽しいから飽きるまでやる。
そして、次にチャレンジだ。
(その繰り返しなのです。)
ウチは子供の「おもちゃ」が少ない。
なぜなら欲しがらなかったからだ。
「おもちゃ」よりも、逆立ちや跳箱が楽しかったようで、子供達に「おもちゃ」は必要なかったようです。
一度、誕生日の時に「何が欲しい?」と訊いたら、「本物の跳箱」と言われたくらいだ。
あと、思い出すのは「お絵描き」です。
勤務先から畳一枚分程の紙を何枚も頂戴してきて好きに色々と描かせました
そして、出来上がった作品(落書きですが、)をたくさん誉めてあげました。
徐々に、興味を持つものが増えて
やってみる。
なかなか出来ない。
でも、頑張る。
すると、出来るようになる。
出来ると楽しい!
更にハマる。
上達する。
ヤル気のスイッチが入ったのは、間違いなく
あの時の運動会だったのでしょうね!