シングルファザーの子育てブログ

双子の女の子を育てるシングルファザーの奮闘劇。

突然の妻の死・・②

妻の死が確認されると直ぐに警察が来た。

自宅で亡くなった場合、警察の鑑識係が調べるのだ。

 

自宅で妻の異変に気が付いた状況等を聴かれるのだが、数人の鑑識が変わるがわるに同じ事を聴いて来る。

特に、時間に関しては細かく聴いて来るのだ

高熱で、ボーッとしているうえ、現実が理解出来ていない。時間、体の向きなんてハッキリとは覚えていない。

 

しかも、自宅を調べる。

誰かに立ち会って欲しいと・・。

(立ち会いと言っても家の中には入れないのだ。)

これは、妻の弟にお願いした。

 

更に、死体を調べたいとの事だ。

僕は「解剖するなら認めない」と言った。

鑑識は「解剖はしない、CT検索などかしたい」

と言った。

検査を認めたのだか、死体には健康保険が使えない。すべての検査が実費だった。

 

 

すべての警察の調べが終わった頃には

夕方になっていた。

 

気が付いたら、朝から何も食べていない。

最も熱で食べられたものではない。

ただ、ただ、喉か渇いて水ばかり飲んでいた。

 

子供達は、妻の実家で預かって頂くことになり、病院には自分一人となった。

 

 

 

すると、看護師さんが

「どこか、知り合いの葬儀屋さんはいますか?」と・・「いいえ、いません」と僕。

「では、病院指定の業者さんがいますが、よろしいですか?」

「はい」としか言いようがなかった。

「では、霊安室がこちらになります」と案内され、やっと妻と二人きりになれた。

 

息をしてない妻を見つめ、

ただ、黙って手を握っていた。

悪い夢なんじゃないのか?と思った。

 

そしてその日、はじめて涙か流れた。

妻に何かを語りかけようとした時、

葬儀屋さんが迎えに来た。

 

葬儀屋さんは、丁寧なお悔やみの挨拶のあと

「ご遺体は御自宅でしょうか?」

「それとも、当社のホールをご利用なさいますか?」と聞いてきた。

 

自宅?・・さっきまで警察が調べていなのだ!家の中がどんな状況かも分からない。

咄嗟に「ホールを利用します」と言ってしまった。

 

葬儀屋さんのホールに到着後。

 

今度は、遺体を冷蔵保存するらしい。

「一月の季節に腐敗しないでしょう」と聞くと

「お預りの場合、冷蔵保存となります」と言われたのだ。その言葉に酷いショックを覚えた。

 

で、冷蔵設備が二種類で

一泊の料金が、上で?万円、並で?万円。

(金額は忘れてしまいましたが・・また、名称も忘れてしまっているので、上、並としておきます)

「どちらに致しますか❔」

急に言われても・・

でも、決めなくてはいけない

「並でいいです」と僕。

 

手際よく保存ケースに妻は入れられた

 

ケースには窓があり、顔が見えるようになっていた。

 

「では、詳しい打ち合わせは明日になります」

 

 

帰り際に妻の顔を見て

堪らない気持ちになった。

 

昨日まで、あんなに元気だったのに!

なんで、こんな冷蔵庫に!

 

悔しくて、悔しくて

涙が止まらなかった。

 

 

そして、長い1日が終わろうとしていた。